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『おともだち』2008年1月号 [2007/12]

2008年12月4日火曜日。
本日のニュース。脳梗塞で倒れたサッカー日本代表のオシム監督が言葉を発す。
「試合は?」
紅白歌合戦の出場者決まる。2回目出場の寺尾聡は何を歌うんだろう。

「今日は何の雑誌を買おうかなー」
別件で書店に行ったついでに雑誌コーナーをぶらぶら。
だが、あまりのその数に悩んで、ぶらぶらぶらぶらぶらぶらするだけで小一時間。
そのすべてに読者がいると思うとわくわくするような不安になるような。
でも結局、ピンとくるものがなく手ぶらで帰る。

『おともだち』2008年1月号 480円
◆8大ふろく「ふっくらふくらむパンやさんあそび」など
★とじ込みプレイえほん「にんきもの ねんがじょうおととけあそび」
◎全体企画「へんしん・おきがえあそび」

知らない人もいっぱいいると思うので一応説明すると
講談社から発行されている2・3・4歳向け幼児雑誌である。
もちろん、3歳の息子に所望されて買った雑誌である。
表紙には「あそんで まなべる 能力開発絵本」とのキャッチコピー。
実はこの『おともだち』には強烈なライバルがいる。
「小学館の学習絵本」という超シンプルで自信に満ち溢れたキャッチコピーが光る
『めばえ』である。


この『おともだち』と『めばえ』、似ているようで実は全然違う。
親の立場からすると、『めばえ』の方が百万倍楽しく面白いのだ。

『おともだち』は何かとハサミやら糊やらを使わせて、どうもわずらわしい。
今月号の「へんしん・おきがえあそび」は、わざわざ水をつけてシールに加工する。
で、さまざまなページに貼っていくのだ。
もちろんそれらは子供と親に手を使わせてドリルのごとく学習させようという作戦と、
「親がめんどくさがってちゃダメ! 学習の第一歩は親から!!」
という教育的指導からなのだろうが、
危なっかしいハサミに、汚れる糊に、ビシャビシャ遊びを誘引する水……
かなりドキドキしてストレスがたまるのだ。

一方の『めばえ』は、ある意味、すべてのページがおもちゃの広告。
見る、読む、触る、折る、におう、貼る、作る、迷路をさまよう……
あらゆる五感をフル活用させるさまざまな遊びには
「トーマスほしい」「アンパンマンのおもちゃがいい」「リカちゃん人形!」
などなど子供の欲望を噴火させる効果がある。
また、豪華なふろく軍団は、半端な覚悟じゃ作り切れない。
私のように手先が不器用な人間にとって時には挑戦、時には拷問なのだ。
で、せっかく作ったものをあっという間にぐちゃぐちゃに壊されてしまう。
「ああ、だったら壊れないプラスチックの玩具を買っちゃおうか…」
親の耳元で悪魔がささやく。
あぶないあぶない。

うちの場合、息子が現在『プリキュア5』に夢中なので、
『プリキュア5』が載っていない『めばえ』を選ばず、
表紙でキュアドリーム・のぞみの笑顔が輝く『おともだち』を買うことになる。
『めばえ』の方が面白いのに……という心の叫びは聞いてくれない。
でもいっか、『おともだち』の方が勉強になりそうだし。
今月号には「ウルトラマン対ゼットン」の絵がバーンと載ってたし。
「リカちゃん」は着物で浅草へ初詣してるし。
そう思いながらページをめくると来月号の予告が。
「ほんものおもちゃふろく ワンセグけいたいでんわ」
キラキラシールでかざろう! 特別定価600円だって。
むむー、講談社の反撃が始まったな……と軽く笑みを浮かべて雑誌を閉じる。
ん、裏表紙の左下に名前を書くところがあるじゃん。

なまえ[             ]

70歳くらいになって、「孫がほしがってのう」とか嘘をついて、
買った『めばえ』に自分の名前を記入して、
毎日毎日のんびりゆっくりと付録作りに精を出す。
そんな老後って幸せだろうなあと思う。


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