SSブログ

『バスたろう はじめてのうんてん』 [2009/11]

初めて、たくさんの子供の前で絵本を読んだ。
musashisakai.jpg
読み聞かせ。
長男が通っている幼稚園でフリーマーケットがあって、
その中の企画で先生やお母さんが人形劇をしたりするのだが、
そのメンバーの一人として絵本を読んだのだ。

三冊。で、たった約10分間なのだが、とても疲れた。
公園で紙芝居をしている人や、
幼稚園の先生達はホントにえらいなあと思った。

その後、教習所に行った。

自動車の免許を取るために。
俺にとってこれは人生の転機だと思う。
大げさだけど。

学生の頃、サークル仲間と合宿免許を取りに行く計画をした。
場所は山形だったか。
だが、その頃、撮り始めていた8ミリ映画の主演の男に、
「おまえ、行っちゃうの? 行くんだったら、俺、主役やらないよ」
と止められて、
俺は免許を取るのをあきらめた。
主演のやつは免許を持っていたんで合宿に行く必要がなかったんだけど、
友達みんなが行くというので
たぶん寂しかったんだろうと思う。

結局、俺以外の3人が計画通り合宿へ行って、免許を取っていた。

そのとき、ある覚悟をした。
俺は一生、クルマの免許を取らないだろうと。
たぶん、大学も中退するんだろうなと。
それは、サラリーマンなどの安定した職業には就かず、
自分個人の力で勝負して生きて行ってやる、
そういうような覚悟だった。
今思い出しても赤面するような、完全に若気の至りなのだが。

だから、車の免許はずっとほしかったのだが、
取らなかった。逆に否定してきた。
クルマの免許は俺にとって、象徴的なものだったのだ。

それを今回、取ろうと思った。
妻や子供のために。
夫として、父親として。

今までのこだわりはなんだったんだろう。
何かに負けたのか…?
そんな馬鹿げた考えも頭のどこかに根を張っているが、
俺も大人になった、成長した、
と考えるべきなのだろう。

あと、もし、ライターで食えなくなったとき、
免許を持っていたほうが何とかなる確率が高いかもしれない、
という打算も実は少しあったりするし。
不景気は着実に心の中に染み込んできているのだ。


で、今日、教習所に申し込みをして、
適正試験というのと、最初の授業を受けてきた。

確かに。
教官も授業の中で言っていたが、
人生が大きく変わる第一歩かもしれない。


幼稚園で読んだ三冊の絵本。
最後に読んだのは、のぶみという人が描いた
『バスたろう はじめてのうんてん』。

かんたろうという子供が、生まれて初めてひとりでバスに乗る、
そうしたら、
いっしょに乗りこんでいたパンや恐竜やオバケの子供も
初めてのひとりバス、
で、
運転しているバスの子供も初運転だったというおはなし。

初めて読んだときはグッときて泣きそうになった絵本。
長男に読んでいる声がくぐもった。

教習所、教室の中ではあきらかに俺が最年長だったが、
ドキドキしている気持ちは同じように感じた。
みんな、はじめてのうんてんなのだ。

さて、
免許が取れて、自動車を運転するようになるまでは、
競馬をやめようと思っている。
そのくらいの誓いは、俺にとって必要なことなのだ。

有馬記念、いや来年の金杯、
もしくは日本ダービーの馬券を俺は
買うことができるだろうか?



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。