SSブログ

漫画道くん [2011/03]

久しぶりに妻とケンカした。
borare1992.jpg
部屋の片付けをしていて
俺がイラついていたのが、ま、ほぼ原因。

4月から長男が小学校に、次男が幼稚園に入る。
こりゃいい機会だろうと、
俺の仕事部屋を子供部屋に替えるため、
ここんとこしばらく片付けをしてきた。

仕事部屋を占めていたのは膨大な量の漫画や資料など。

これを片っ端から捨てていった。
最初は要るものと要らないものを選別していたのだが、

「そんなことしてたらダメだな」

と思って、現在使っているもの以外のものは
とにかく処分することにしたのだ。

いつか使うかもしれない資料、
きっとまた読むだろう漫画もどんどん捨てていった。
30歳前後、一番元気だった気がする頃に作っていた
思い出深い雑誌も捨てた。
何十冊もある取材ノートも捨てた。
いつか子供に読ませてやろうと思ってた
永ちゃんのインタビュー記事が載ってる雑誌も捨てた。

その“捨てる作業”で、疲れ、イラついていたのだ。

何かを捨てるときにはサビシサもある。
センチメンタルな気分にもなる。
でも、それ以上に強かったのが心細さ。
不安と恐怖なのだ。

大事に思っていた過去を捨てること。
未来に対する用意を捨てること。

これは予想していたより、かなり俺には怖いことだったのだ。

たった6畳のスペース。
そんな小さな空間を片付けるだけで、
心の余裕をなくしてしまって妻とケンカしてしまうのだから、
ホント、器が小さいというか、
正直、恥ずかしい話なのだが。

捨てている最中、
ノートの紙に描かれた一枚の絵が出てきた。

1992年当時、よくいっしょに仕事をしていた
漫画デザイナー二人が描いたイラストとお言葉。

「漫画けがれなく道けわし」

「奥の細道 漫画道」

なるほどなー、と思った。
“漫画”の替わりにどんな言葉を入れようかなー、と思った。
で、肝に銘じるべし、と思った。

と、同時に
水島新司の『球道くん』が読みたくなって
古本屋でちょっと探してしまった。

捨てるそばから何やってんだー、とも思った。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

電池高松宮記念 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。