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『ぶんかいきょうだい』 [2011/08]

ここ三年間、
三鷹の図書館で毎月10冊くらい絵本を借りている。
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子供の寝しなに読む絵本なのだが、
正直、俺自身の密かな楽しみでもある。

その絵本の中で、俺の男心をくすぐりまくったのが、
西平あかね作『ぶんかいきょうだい』。

兄のぶんと弟のかいが、
歌を歌いながら、
いろんな壊れた機械製品を分解して、
合体させて、
変身させていく話。

今日で夏休み旅行、五日目。

旅の疲れがたまってくると、
子供もわがままが出てくるし、
親もいちいち叱るのが億劫になってくる。

だからって甘やかすわけにもいかないので
無理に厳しい顔を作る。

作りながらも
子供たちが楽しめる要素を探しながらクルマを走らせていると、
街道沿いにホームセンターを発見、
クルマを止める。

ビー玉とドライバーとネジを買う。

ビー玉は、チンチン電車の停車場で、
次男のを俺が落としちゃったんで、
買ってやると約束したもの。

ドライバーとネジは、
妻友の子供からもらった仮面ライダーオーズの大型メダルを、
改造するためのもの。

佐賀・唐津の旅館に着くと、
早速兄弟二人でビー玉で遊んで、
いつものようにけんかして、
それから嬉々としてメダルを改造していた。

長崎を出発する前、
エビスヨシカズ氏の展覧会を見たのだが、
あの人は、のんきな顔して、
実はとてもハードボイルドなんだなあと思った。

誰にも侵すことのできない個性的な生き様というか、
頑なで脳天気なこだわりというか。

そのハードボイルドな
男のバカバカしい美学みたいなものは、
実は大人より子供のほうが大事にしている場合が多い。

つーか、自然に出てくるのだ。

夕飯に呼子名物、
活きイカの刺身を食べている時、
刺身を食いながらもついついイカの足をつつき、
そのたんびに身をよじらすイカに、
驚嘆の叫びや歓声をあげる子供たちの無邪気な顔が、
なんとなくエビスさんみたいに見えた。




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