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スズキ・スプラッシュ [2012/12]

小学2年生の長男が「九九」に泣いている。
nagisahighway.jpg
このところ、
毎日、宿題で「九九の練習」がある。

俺が子供の時とは違っていて、
下から読むだけではない。

例えば、一般的な
「2×1=2、2×2=4、2×3=6……」
というのは
<2ののぼり>
という読み方。

逆に
「2×9=18、2×8=16、2×7=14……」
と読んでいくのは
<2のくだり>。

また
<2のバラバラ>
という名のランダムな読み方もしたりする。

2から9まで、
それぞれ<のぼり><くだり><バラバラ>で
覚えていくとのこと。

で、学校の授業で、
<2ののぼり>だの<6のくだり>だのを
ちゃんと唱えることができると合格、
表組みに<合格シール>を張っていくのだ。

ま、宿題としては
「九九」の表を手に、
課題の段を何回か声に出して読めばいいだけなのだが、
それが長男にとっては
たまらなくイヤなのだという。

金曜の夜が大変だった。

最初はぐずっているだけだったのだが、
だんだんエキサイトしてきて
苦しい、胃が痛い、とか言い始めて、
とうとう勝手に号泣し始めたりした。

「ああ、もうしたいことをする時間がない!」

「宿題が俺を壊す!」

などと勝手な論理を繰り広げた上、

「もうこの心の傷は治らないんだ!!」
とか叫んだりしている。

大げさだなーと
思わず笑ってしまったりすると、
バカにされたと感じるのか、
そりゃもう大変なことになるので、
しかたがない、
真面目な顔をして説得する。

面倒なこと、
大変なことに立ち向かうのは難しいし、
時にはつらい。
俺も経験があるからわかるけれど、
逃げるわけにはいかないよ、
逃げてたら余計苦しくなるだけだし、
それにさ、
どうせやらなきゃならない、
お前自身、
宿題から逃げきれないのはわかってるだろ?

みたいな。

ま、そんな話をしても
だいたい逆効果で
火に油を注ぐだけなのだが。


今まで乗ったクルマで
一番運転が簡単だったのが、
スズキのスプラッシュ。

免許取りたての妻が、最初に借りたクルマ。

もうほとんど軽自動車じゃん!
というサイズの小型車。

スピードを出すのには向いてないが、
くるくるくるくると
その辺の街中を走りまわるのにはぴったり。

とんでもなく狭い道だろうが、
超混んでる隣り車線への車線変更だろうが、
高級車がずらりと並ぶ駐車場に
一つだけ開いていた狭いスペースへの駐車だろうが、
全然平気。

どんなところへでも、
なんのストレスも感じないで
ちょいちょいと入っていける。

まるで俺の大好きな
チャリンコのようなクルマなのだ。


夜8時、
いつもなら子供たちは布団に入る時間。

涙で「九九」に対する怒りと
宿題に対する文句を叫び続けている長男に、
とりあえず言いたいことを最後まで言わせて、
一息ついたところで、
夕食用のマカロニサラダをひとつくれてやる。

クリスマス仕様、
木とか、靴とかをデザインした
変わりマカロニで作ったサラダ。
刻んだゆで卵にキュウリに……
あ、まだ、ハムとか入れてないけど、まあいいや、
ささっと塩こしょうして、
ごま油とマヨネーズで和えて、
箸でつまんで口に運んでやる。

パクッ。

思わず食べてしまう。

長男に一つ。
横で見ていた次男にも一つ。
もう一度、長男。
すかさず、次男。

5つくらいずつ口に入れてやると、
なんだか落ち着いたらしく、
すっとぼけた顔で「九九」を練習し始めた。

まずは、もう合格していて
練習する必要のない
<5ののぼり>から唱えていく。

当然なのだが、
素晴らしい早口で<5ののぼり>をしゃべったあと、
まだまだ覚えていない
<2のくだり>やら
<7ののぼり>やらに挑戦していく長男。

そうだよなー、
大切なポイントは、
「とっても簡単」なことから始めるということなんだよなー
と思った。

マカロニサラダはとにかく食べやすい。
覚えて合格した九九の段ならペラペラ行ける。
スズキのスプラッシュで走った道には
大きいクルマでも入っていける気がする。


やればあっという間に終わる宿題を終え、
いっしょに風呂に入っていたら、
長男がなんとはなしに告白していた。

九九の「合格シール」の貼られ具合が
クラスで後ろから二番目らしい。

で、一番遅れている女の子は、
風邪で休んでいたらしく、
実質、クラスで一番覚えが遅いのだそうだ。

ははあ。

「どうせ俺なんかダメなんだよ!」
と号泣していた理由がわかった。

翌日、
親子3人、公園をチャリンコで走りながら、
いっしょに「九九」を叫んでみた。

スーッと走って行って、
サドルの上に立ちながら、
「しちいちはしちー!」

長男はサドルから尻を外して、
片方のペダルに乗ってバランスを取りながら
「しちにじゅうしー!」

まだまだ、
「九九」地獄は続いていくのだが……

通りがかる人たちが
笑っていてくれて、
ずいぶん気持ちが軽くなりました。



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