SSブログ

トヨタ・グランドキャビン [2013/05]

道具に支配されるのはなんとなく嫌だなあ…
と普段から思っている。
soccergoal.jpg
パソコンとか、
クルマとか、
テレビとか、
スマホとか、
カメラとか、
チャリンコとか。

そんなにモノは持ってない方だと思うんだけど、
それでもグッズというか、
道具というか、
身の回りにあるものを利用をすること--
それを優先に考えてしまっていることがよくある。

例えば、
映画を観ている最中に、
「この映画について
 なんてブログやツイッターやフェイスブックに書き込もうか…」
などと考えてしまっている自分に気がつく。
作品を楽しむことより、
その後にどう語るかについてで
頭も気持ちも奪われているのだ。
しょっちゅう。

休日、
時間があって、
子供たちと何して遊ぶか考える時、
とりあえず、
クルマを動かしてどっか行くことを考えちゃったりする。
電車に乗ってもいいし、
歩いてどっか出かけてもいいのに、
行動を限定している自分がいる。

本末転倒。

ある種のもったいない病かもしれない。

持っている道具の活用を優先して、
いつのまにか縛られている。

ああ、いやだいやだ、
こんな自分、ちょー嫌だ!

と思っていたが、
この前の春休み、
沖縄に行った時にちょっと考えが変わった。


那覇に着いて、
予約していたレンタカー屋さんに行った。

8人乗りのホンタ・ステップワゴン、
もしくはそれと同じクラスのクルマを予約していたのだが、

「お客様、もしよろしければ、
 グランドキャビンに変更してもらえませんか?
 ガソリンは満タン返ししなくて結構ですので」

みたいなことを言われて、
そりゃ面白いと思って、借りてみた。

10人乗りのワゴン。
トヨタ・ハイエースの人たくさん乗せ仕様のクルマ。

でかい。
長い。
今までこんなの運転したことがない!

運転席に乗り込む時に
「よいしょ!」
っと掛け声をかけながらじゃないと登れない。

前輪がおしりの下にあって、
ハンドル操作のタイミングが違う。

駐車場に入れる時は
かなり前から回していかないと
思った場所に止められない。

最初はちょっとドキドキしたが、
運転しているうちにかなり楽しくなった。


沖縄で宿泊していた宿は、
猫がやってくる古民家。
高台にあって、
宿の手前に細い道の急な上り坂がある。

その道を鋭角に曲がる時、
最初は切り返して登っていた。

半分登って、
一度バックして方向を変えて、
もう一度登る。

何回か登っているうちに、
切り返しなしで登ってみようという誘惑にかられて、
一気に曲がり角の内側を攻めてみた。

ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるるるるるる!

タイヤが滑る!
青い煙が出る!
ゴムの焦げる匂いでいっぱいになる!!

一瞬、
バックもできない状態、
身動きできない状態に追い込まれたが、
なんとかかんとか後ろに下がって危機回避、
やっぱり、
切り返して大回りで登った。

一難去って、思った。

こういうでっかいクルマ、
たくさん人を乗せられるクルマを買って、
それが邪魔にならない場所を探して、
そこで暮らしてみるのもいいんじゃないかって。

街には住めないかもしれない。
広い駐車場も必要になるだろう。
遊びに行くところも限定されるだろう。
生活自体は不自由になる可能性が高い。

そんな意味なくでかいクルマを所有することで
逆に捨てなきゃならない事やモノや時間が
どんどん出てくるだろう。


ああ、そうか、と思った。

それがいいんだと思った。

俺は便利なモノを捨てたいんだなと。

パソコンやスマホや電子レンジや自家用車、
コンビニや近所の大型スーパー……
便利なモノに浸食されて、
知らず知らずのうちに支配されてしまっている
自分が嫌いなのだ。

誰がどう見ても不自由、
自分にとっても意味分からないくらい不便だけど
どうしても必要なモノや時間--
そういうのを抱えて、
愛しながら暮らしていけたらいいなーと思ったのだ。

その一つの例が、
グランドキャビンというクルマ。

他にもそういうモノやコトがいっぱいあるはずだ。

大変で、
面倒くさくて、
やっかいだけど、
手放せないもの。

子供が大きくなったら、
そういうモノをきっと探すのだろう。








nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。