SSブログ

『ひまわり』 [2013/05]

映画『ひまわり』をケーブルテレビで観た。
hanaguro.jpg
ソフィア・ローレンと
マルチェロ・マストロヤンニの
イタリア激愛映画。

たぶん今回で4回目の観賞だと思うが、
今までわからなかったことが
今回観ていて初めてわかった。

なぜこの映画のタイトルが
『ひまわり』なのか?

一面のひまわり畑の前に
ソフィア・ローレンが立つシーンがある。
かつて戦場だった土地、
ひまわりの下には兵士たちの死体が眠っている。

そのシーンが
戦争の残酷さを示しているのは
前に観た時にもわかった。

だけど、だからって
『ひまわり』というタイトルにすることに
オレの心の中ではどうも直結しなかったのだ。

だって、それだと
反戦映画の意味合いが強くなっちゃうじゃん、
なんか違うじゃんか、
と違和感を感じていたのだ。


で、今回観ていて、思った。

この映画『ひまわり』は
とにかく群衆を映し出す映画だなーって。

駅で、工場で、結婚式の教会の前で、
とにかく群衆をカメラがとらえる。

そして、
その中にきっといるソフィア・ローレンを、
マルチェロ・マストロヤンニを、
観客は一生懸命見つけようとする。

それがこの映画の主題なのだ。

どこまでも続くひまわり。
遥かかなたまで咲いている。

この果てしなく続くひまわりの群衆の中から、
自分にとって大切な一本を、
あなたは見つけ出せることができるのか?

そう映画は問いかけてくる。

到底見つけ出すことはできない、
どこかであきらめてしまうのが普通ですよ、
いいじゃん、
そんな一輪が見つからなくたって
十分楽しく生きていけるんだからさ。

そんな気持ちを
ソフィア・ローレンの涙が
打ち消していくのだ。

だから、
この映画のタイトルは『ひまわり』なのだ。


今日は次男の遠足。

動物園の入り口まで送って行ったら
他の幼稚園の子や
小学生たちも遠足にやってきていた。

自分の子供がいなくても
子供の群衆を見るのが好きなのは、
その中に誰かにとっての
『ひまわり』が咲いているからだろう。

今週はダービー。

3年前にこの世に誕生したサラブレッドの中から
最強の『ひまわり』を探し出す日。

それは同時に、
その同世代のサラブレッドの走りを思い出しながら、
自分にとっての『ひまわり』を
決める日でもあると思う。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。