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『犬、だれる』 [2013/09]

友達が出演してる芝居、
劇団HOBOの『犬、だれる』を観てきた。
ウミネコ.jpg
最果ての<南の島>、
一軒の貸家が舞台。

東京からなんとなく逃げてきて、
小さな平屋の貸家に住んでいる男と女。

貸家の管理人をしている“オオヤ”さん。

少し前に東京あたりから逃げてきたツアーコンダクターの金貸し。

もっと前にどっかからやってきてスナックをしてるママ。

地元の役場で観光課の仕事をしてる独身男。

島のお巡りさん。

貸家の持ち主が置いていった犬。

そして、貸家の住人である女の妹が、
“東京の”浦和からはるばる会いに来て、
話は始まるともなく始まっていく。


物語のテーマは、

みんな
自分を自分で可愛がるのは結構難しいから、
おバカさんになって笑ってみたり、
自分以外の誰かに頼ったりして、
なんとかかんとか
自分を可愛がって生きていこうよ。

というもの。

だもんだから、
登場人物はみんなアヤシイというか、
ちゃんとしてないというか、
テキトーという感じで生きている。

泡盛を飲んで
島唄を歌いながら踊ったり。
幻の魚の刺身を食べて
紙オムツを履いて踊ったり。

心地いい”うさん臭さ”が
南の風と一緒にぷかぷか漂ってくる。


観ていると、一瞬、
ああ、南の島とか行って暮らしたいなー、
とか思うけど、
やっぱ、いいや、
今、住んでるこの場所でも
十分”うさん臭い”毎日を送ってるもんなー、
べつに南の島で暮らさなくてもいいんじゃねえの、
と思い直す。


友人が演じていた
管理人の”オオヤ”さんは、
島に昔から住んでいる住人……
というような設定だったが、

観ていると、
実は一番”うさん臭く”、

もしかしたら、
ほかの人よりもっと前に
東京とかどっか遠くから逃げてきて、
何食わぬ顔で
地元民っぽく生きてるだけの人間で、
登場人物の中で最も
“自分を可愛がるのが下手だった人間”
だったんじゃねえの……
という気がした。

なんでそんな風に感じるのかなー
と考えてたら、
それって、
今、井の頭に住んでる俺自身も結構、
地元民っぽい顔して
ぶらぶらしてるからじゃねえのかな、
と思い当った。


イノカシラ~のォ
おじじとおばばが
ムサシノの~
風に向かって屁をこいた~

アハ♪




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