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洗車場 [2012/02]

長男と次男が<洗車場>を買った。
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プラレールの情景部品。
税込みで630円。

ひと月前くらい、
どっかの雑誌かなんかの
プラレールの記事の中に
写真が載っているのを見て、
急にほしくなって、
せがまれたのだが、

「だったら、おこづかいを貯めて買いなさい」
ということになった。

といっても、
普段から小遣いをあげているわけではないので、
お小遣い獲得のための手段を決めた。

お手伝いをしたら10円。
自分から進んでヤマハの練習をしたら10円。
文句も言わず宿題をしたら10円。

というルール。

少しはお金の価値がわかってくれるのではないか…
という淡い期待を込めて。

近所のスーパーにお使いに行ったり、
あわててピアノに向かったりして、
兄弟二人で1ヶ月くらいかかって、
ついに貯まった。

長いような、あっという間のような1か月だった。

で、中野のおもちゃ屋さんまで行って買ったのだ。

クルクルクル。

プラレールの電車や新幹線が通ると、
両側のスポンジが回って、
なんとなく綺麗になっていく感じがする。

実際はべつに綺麗になるわけじゃないのだが。

おもちゃ屋の帰り、
中野のうなぎ屋でうな重を食べた。

家族4人で3つのうな重。

2200円×3で6600円。

お会計の時に一万円札を出したら、
長男が

「一万円で食べられるんだー。安いねー」

とのこと。

お金のことがわかるのは
まだまだ全然先のことのようだ。




『実験人形 ダミー・オスカー』 [2012/02]

久しぶりにクルマをぶつけた。
irukajump.jpg
三階の駐車場。

バックで停める。
目算もばっちり、
うまいこと入って、サイドブレーキをかけ、
んで、ギアをパーキングに入れた。

ちょうどその時、
助手席に座っていた漫画家が
「タイヤが当たるまで下がれば」
と助言をした。

で、
俺の中にもう一人の俺が生まれた。

“駐車終わり!”の自分と
“もう少し下げなくちゃ…”の自分。

タイヤが留め具に当たるまでバックしよう……
新しい自分が命令する。

だが、サイドブレーキはかかったまま。
後ろに進まない。

二つの人格が混在して、
パニックになっているのだろう。
で、ブレーキとアクセルを間違える。

ぐおおおおお!
バックギアでアクセルを踏み込みながら
サイドブレーキを戻す。

ぶおおおおん!
タイヤが止め具を乗り越えて、
クルマの後ろが鉄柱にぶつかる。

ますますパニックになって、
止めようとしているのか、
それとももっとバックしようとしているのか
自分の体を制御できなくなる。
混乱しまくっている。

ふうう。
ありがたいことに、
駐車場の壁と鉄柱は厚くて、
下に転落することはなかったが、
クルマはへこんでしまった。


小池一夫原作、叶精作作画の
漫画『実験人形 ダミー・オスカー』を
読んでいる。

エロ漫画のイメージしか持っていなかったが、
実はとても面白い。

二重人格の主人公が、
女たちの心の中に潜む
“もう一人の自分”“本物の自分”を
暴きだしていく話。

女たちは、オスカーと関わることによって、
最初はパニックに陥る。
だが、混乱の中で自分の中に眠る欲望と出会い、
かけがえのない愛を見つけていく。

そして、オスカー自身にも
パニックが訪れ始める……。


昨日は、次男が幼稚園から帰ったかと思うと、
1時間ほど号泣、
そのまま泣き寝入って45分くらい眠ったかと思ったら
目覚めたと途端に再び号泣。

理由は聞いても分からない。

でも俺は思った。

ヤツの中に“もう一人の自分”がいて、
パニックになっているのだと。

子供にはよくあることなのだ。

自分で決めてやろうとしたことに
親や先生からダメ出しされるとか。

塀からジャンプしようとした瞬間、
カラスが目に入って捕まえようとしてしまって、
とんでもない転び方をするとか。

母と父から違うことを命令されるとか。

そうやっていくつもの自分と闘いながら、
自我を完成させていくのだ。

ただ、俺はもう大人なので、
自分のハンドルは
自分でしっかり握らなくちゃな、
と漫画を読みながら思うのである。



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