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山野浩一さん [2017/07]

山野浩一さんが亡くなったそうだ。

SF作家で競馬評論家。

牧場で一言二言お話を聴いたり、
吉祥寺でお見かけしたり、
そば屋で隣の席でそばを食べたり、
……したことがある。


競馬をしていると、
なんで俺競馬なんか好きなんだろう?

足元がふらふらする感じになることがある。
不安というか、
俺ってなんなんだろう?
っていう疑問に取り憑かれる感じ。
時々。

ギャンブルったって
べつに儲かるわけじゃないし、
サッカーや野球みたいに
自分でプレーする楽しさはないし、
馬はきれいで可愛いけど、
経済動物だからほとんどが
若いうちに処分されちゃうわけで、
鼻面撫でてるとなんだか可哀相で
切なくなってくるときもあるし。

ま、それでも
なんか魅力があって、
自分の中で矛盾を感じながら
競馬を愛している。
んだと思う。

で、そんな足元ふらふらな時はよく、
寺山修司が書いた本や、
山野浩一さんの言葉や風体や、
府中の飲み屋で何度もご馳走になった
おじさんたちの顔を思い出しては、
また再び、
走る馬たちを見つめている。

競馬を始めたころ、
読み漁っていたコラム。
血統の本。
フリーハンデ。
予想。
「今日は勝ったから飲みな」
とおごってもらったビール。


馬が走っていくのを
見つめながら、
寺山修司の本から感じていた
激しい愛情、
明日を迎えることのやるせなさを
思い出したり、
山野浩一さんの言葉や文章から感じた
血統への冷静で熱いロマン、
未来に対する挑戦心なんかを
また、
ゆらゆらと胸に思い浮かべたりしている。

そういう意味で考えると、
俺にとって
競馬の魅力の一つっていうのは、
時間の流れをすうっと飛び越えられる
永遠性みたいなもの、
あるいは、
手が届きそうにないものに
ぴょんっと飛び乗れてしまうような
時空すっ飛ばし感覚なのかもしれないな、
などとも思う。

今週末の競馬は、
ゴールドアリュール産駒と
ステイゴールド産駒から
買ってみようかね。

合掌。


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