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『風立ちぬ』 [2013/09]

かーぜー立ちーぬー、
いーまーはあ、あきー。
気仙沼大島ひまわり.jpg
松田聖子の歌を歌いながら、
映画『風立ちぬ』を観に行った。

観始めてすぐ、
夏休みに行った気仙沼大島のことを思い出した。

気仙沼からフェリーに乗って20分くらい。
気仙沼のちょっと沖にある大島。

その行き帰りのフェリーで、
子どもたちと一緒に
ウミネコにかっぱえびせんをあげた。

海の上を走り出したフェリー、
何羽も何羽も飛んでついてきて、
かっぱえびせんを放り投げてくれるのを待っている。

ひょいっと、一本ずつ投げる。

パクッと
うまく口でキャッチできるウミネコもいれば、
ポチャッと
海に落ちたのを拾うヤツもいる。

すぐそこ、
目の前を飛ぶウミネコを見るのは、
ちょっとした奇跡を見るようでとても楽しく、
飽きることなく、
驚いたり感嘆の声をあげたりした。

その姿を、
美しい造形を表現するのは難しいなと思った。
写真に撮っても、
ときめきみたいなものは伝わらないなと思った。


サバ味噌煮に入っていた骨を持って、
その線を描きたい、
その骨の先にあるドキドキを描きたい、
というのが
この映画『風立ちぬ』の主人公、
堀越二郎。

実在の人物。
零戦というか、
そのもととなった試験機、
九試の設計をしたエンジニア。

少し前に、
たまたま所沢の航空公園に行ったら、
堀越二郎の生涯を特集していて、
ある程度の史実は知っていた。

で、

この映画の中の堀越二郎は、
宮崎駿監督本人であり、
声優を担当した庵野秀明であり、
そして、
かつてたくさんいただろう
未来に対するイメージを
実現しようとした日本人だった。

誰かに伝えることがとても難しい
ときめきを
形にしようとした挑戦者だった。

だから、
この映画の主人公は、
これからたくさんの夢を追いかけていく
日本人たちでもある。

観ているうちにそう思った。


気仙沼大島をクルマで回ると、
まだまだ復興の途中だってことがわかる。

コンクリートで修復された階段や
護岸工事が始まっている場所もあれば、
まだ
手が付けられてない感じの船着場もある。


『風立ちぬ』の堀越二郎といっしょになった
宮崎駿や庵野秀明や、
それから映画を観た俺たちは、
今度はウミネコになって飛んでいく。

見えない未来に向かって飛んでいく。

きのうはくーもーりぞらー、
そとーにでーたくーなかったのー。

気がつくと、
帰りはユーミンの『曇り空』を
口ずさんでいた。

ユーミンのアルバムで
『ひこうき雲』の次に入っていたのが
この曲だったんだな、確か。



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