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『明日を夢見て』 [2014/10]

『明日を夢見て』という映画を観た。
ディアボロ.jpg
三鷹と吉祥寺のツタヤを回ったのだが、
レンタルしてなくて、
ツタヤディスカスに入会して送ってもらった。

イタリアの映画。
1995年制作。
『ニュー・シネマ・パラダイス』の
トルナトーレ監督の映画。

第二次世界大戦の傷跡が残る
1950年代のシチリア島。
一台のおんぼろトラックがやって来る。

「みなさん、映画に出演してみませんか!
 ローマに行ってみませんか!
 スターになれば億万長者も夢じゃありません!」

そんな呼びかけに貧しい村の人々が
ぞろぞろと集まってくる。

主人公の男は、
集まってきた村の人々から
フィルム&現像代の1500リラを徴収、
彼らの顔を撮影していく。

ローマの“チネチッタ”に送るための
フィルムテストだといって。

1500リラを払った人々は
キャメラの前に立つ。
いつか映画に出ることを夢見て。

『風と共に去りぬ』のセリフを暗唱したり、
自分の過去を話したり、
誰にも言えなかった告白を涙ながらで語ったり。

人間だれでも持っている
それぞれの真実が撮影されていく。

もちろん、
ただの詐欺なのだが。

撮影された人々のフィルムが
映画監督やプロデューサーに届くことなどないし、
現像のためにローマに送られることもないし、
第一、キャメラの中に入っていたフィルムは
もともと使えない古いフィルムだし。

詐欺野郎だった主人公は
報いを受ける。

自分の中に眠る
“隠していた真実”を暴いてくれた
“愛”を失うことによって。


まあ、素晴らしい映画だった。
とんでもない大傑作だった。

で、気になったのが
1500リラ、というお金。

いくらぐらいなのだろう?

修道院に住む
自分の年齢もよくわからない美少女が、
どスケベなおっさんに
全身を見せてもらったお金が1500リラだったか。

それを見ていると、
100円か、
200円か、
500円くらいかもしれないと思う。

で、今の俺で言えば
いくらくらいなのだろうかと考える。

夢を買う値段。

自分にとって一番知りたくないことを
知ってしまうかもしれない価格。

一夜の飲み代くらいか。
映画を観に行く値段くらいか。
競馬の1レースにかける馬券代くらいか。

なんとなく、
2500円か、
それか、
ちょうど1万円な気がする。

ずいぶん、俺も
お金持ちになったもんだなあと思う。



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